のりこと対戦相手の女性が土俵に向かうために御座から立ち上がると
対戦相手の女の姿が見えた
のりこと年月もおなじぐらいで
体系も中肉中背でおなじだった
土俵にあがろうと階段を上ろうとすると
対戦相手の女がにらみつけてきたので
のりこも負けられないと思いにらみ返した
こうして
ふたりの女が闘争心をひきつけあい土俵で両手をつき合図を待っていると
のりこの脳裏には
同じくこの大会に出場する近所の母親仲間たちとの
勝つまで終われない軍隊式の相撲などの激しい稽古が胸をよぎった
合図の声が上がり
ふたりの女は勢いよく体と体をぶつかり合わせた
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