2023年2月27日月曜日

新○さんいらっしゃいから妄想したテレビ番組的なやつ

2組のカップルまたは夫婦が
夢を叶える資金を得るために9つのゲームで
対決する人気番組がある

このご夫婦は
マイホームの購入資金にと
奥さんが旦那さんに持ちかけて
相談して
この番組に応募した。


そして
書類審査を通り番組ディレクターと面談した

ディレクターからは夫婦の関係性や
番組参加への意気込みなどを聞かれた

面談の後
合格ということなのか
集合場所と時間や
番組の進行内容
などが書かれた台本が送られてきた

いつもテレビなどで見る内容の通り
男性はトランプやリバーシなど
頭を使ったゲーム対決し

女性は
ミルクボクシングや百人一首など
身体を使うゲームで対決する

そして
男女合流したあとの
相撲対決では女性が
男性より1番多く取り

最後の取っ組み合い対決 は
女性が行うという
男性が頭を使うゲーム
女性が体を使うゲームを
主体で行う内容で

いつも番組終わりに
授与される勝った方の夫婦への賞金の他に
それぞれのゲームごとに賞金があるという
ことが記されていた。

それから

夫と一通りのゲームを 練習した

そして当日

スーツ姿で収録スタジオに入る

相手方の夫婦と

司会者を挟んでトーク

相手方の夫婦は
子供の私立小学校の入学等の資金のために参加しているらしい

夫婦の馴れ初めなど
様々なことなどをトークした
この
最初のトークから
双方の気が強い夫人同士で
少しずつジワジワ
牽制合戦が始まった

この番組は
気の強い奥さんのいる夫婦の
出演が多く
夫人同士の徐々に激しくなる
やりとりも番組の見どころのひとつに
なっている

それからゲームの収録が始まり

男性陣は
部屋に残り
リバーシやトランプなどをする流れで

女性陣は
別室へ案内された

まず最初の対決として
スーツ姿のまま百人一首かるた対決が執り行われた

最初はおしとやかに
見つけた札をとって互いにポイントを稼いでいっていたが

取る札が僅差でかち合った時は
正規のルールに乗っ取り
双方の話し合いでどちらの札か
決まるので

「私のです」
「いえ私が取りました」
言い合いが
双方熱くなり

ということが
なんどかありつつ

僅差で決着し


それぞれ夫同士ののリバーシの対局の様子を見ながら司会者を交えて
さっきの百人一首の振り返りなどのトークを した
さっきの百人一首対決の興奮冷めやらぬ中
最初は
終始、平静を装った空気で2人の夫人のトークが始まったが
司会者が
勝った夫人と負けた夫人を
絶妙に煽ったりして
2人の夫人のまだ隠そうとする闘争心をじわじわ引き出し


そのあと
下着姿に着替える夫人2人にそれぞれ
スタッフが同行し
身支度を手伝いながらインタビューし
それぞれの夫人から
相手の夫人への
「あの人に勝ちたいです」
「あの人気に入らないです」
という
言葉を引き出し

ゲームは

ツイスターゲームに移行し

それぞれに
わざと相手を邪魔するような位置を選んで手足を置きあい

それぞれに勝ちたい気持ちをぶつけ合い

片方の夫人がバランスを崩して敗れたあとで
もう片方の夫人がしたり顔で
その夫人を見つめ

また男性陣のジェンガ対決の様子を見ながらトークに入った
また司会者が
「勝ちましたね、この賞金はどうされるんですか」
とか
「残念でしたね、夢の~が遠のきましたね」
とか
前回のトークより激しく煽り

そしてミルクボクシングのセットがある
リングのスペースへと
案内され
2組の夫婦の奥さん2人は
ブラジャーを外し
パンティー1枚の姿になり
 
それぞれに
インタビューされながら
スタッフに手伝われて
専用のボクシンググローブを装着し

それぞれのインタビューで
「あの人をぶっ飛ばしてやりたいです」
「あの人をボコボコにしてやります」
という言葉を引き出して

同量に計量された牛乳を口に含んだ
状態になり
上半身裸になった2人の夫人が
リング上で向かい合った

2人の夫人は冒頭から
激しく殴り合い

また
それぞれの夫婦の夢のため
口の中のミルクを一滴も零すまいと
口を閉じ
それでも相手の口を開かせようと
はげしくパンチを浴びせあった

そして
女の意地と意地が真正面からぶつかりあった
殴り合いは
決定的な決着は付かず

口の中からミルクを吐き出しての
判定にもつれ込んだ

口に残った
あるいは
飲み込んだミルクの差で

一方の夫人が勝利し

もう一方の夫人が
敗れ
続く相撲対決での雪辱を
厚く誓うのであった。



男性陣と合流し
カップル毎に控え室へと案内された
ボクシングで勝った夫人の夫婦は
得意満面に夫と再開し

敗れた夫人の夫婦は
泣き崩れる
妻を夫が慰めて
雪辱を誓い合うところから始まり
スタッフに手伝われて
それぞれに男性も女性もふんどし1枚の姿に
着替えて
その後
それぞれにインタビューした

相手に聞こえないのをいいことに
それぞれの夫婦が

闘志を前面に出した受け答えをしたあとに迎えた

 相撲対決
夫たちは
妻に不甲斐ない闘いは見せたくないと
意地をぶつけ合って激しい取り組みを繰り広げ

その後
夫人同士の
2番勝負にもつれ込み

土俵上で2人の夫人が
闘志むき出しで睨み合う

そして激しくくみあいながら
主導権を探り合い

ボクシングで敗れた夫人が勝った夫人を
投げ飛ばして
1番目に勝利し

2番目は

それぞれに意地をぶつけ合い長い相撲になりながらも
胸と胸を重ね合わせて押し合い

意地と意地の対決を片方が制し

敗れた方は最終決戦での雪辱を期すのであった


そして
取り組みを終えた夫人たちは
それぞれの夫に解放されながら
取り組みでついた砂などを洗い流し
ふんどしを解き
全裸姿になり
最終決戦への身支度を整える

そして迎えたフィナーレの
夫人同士のキャットファイト対決

四方の松明に照らされたフィールドの中で
2人の夫人が一糸まとわぬ姿で向き合い


まず最初に数発ずつビンタを交わし合って
対決が始まり

力比べの取っ組み合いから
胸と胸を押し付けあって

押し合い

その後組み合って
倒れ込み

転がりながら上へ下へと体制を入れ替えながら
闘い

上になった女が
下の女を引っぱたいたり

髪を引っ張って地面に叩きつけたり

下の女負けずに引っぱたき返したり

また転がって上下入れ替わったり

また
立ち上がって
相撲のように組み合ったり

それぞれの家族の夢のために
女と女が繰り広げる
夫人同士の決闘の様相を呈したこの闘いは

片方が気を失い

片方がどうにか
意識を保っている形で
決着の時を迎え

勝った夫人も
負けた夫人も

それぞれの思いを胸に

夫たちに抱き抱えられて介抱され

それぞれにスッキリとした表情で
握手と抱擁をかわし
幕を閉じた。

それぞれの夫婦は
様々なゲームで勝ち取った賞金と
より深まった絆を携えて

帰り支度をし

帰路につくのであった

2023年2月11日土曜日

井筒 あけみ 27歳 子供1人

 あけみはママ友のよしかに誘われて
カルチャーセンターの子育て講座に子供を連れて参加した

結婚して子供ができると
国の少子化対策本部が実施する給付金政策を頼りに
それまで勤めていた外資系IT企業を退職し

「専業主婦」として
家事と育児に追われる日々を過ごし

子供が3歳になり保育園に入園し
落ち着いた日々を過ごし

同い年で子供も同じ保育園に通う
今宮よしかといろいろ境遇が近く
気が合う友人同士になった。

よしかと行ったこの講座では
母親向けの運動健康講座があり
よしかはこれも受けたいという

渋々

あけみもよしかと一緒に受けてみることにした

この講座では
出産や育児で凝り固まった身体をほぐす
体操やストレッチに始まり

上半身裸になっての
母乳の出をよくするためのおっぱいマッサージの話になり

それから

スキンシップを通した美肌効果と健康促進効果がある運動として

「 専業主婦」たちの間で定番のママさんスポーツとなっている
「ママさん相撲」が紹介された

まずは
相撲の健康効果をこと細く解説する
映像が流れ

ゲームの流れや
楽しみ方が
ながれ

1人の主婦を主人公にした解説ドラマが流れた

その主婦が子連れで銭湯を訪れて
そこで偶然、風呂場の中の土俵をみつけて
見に行くと
女性たちが真っ裸で腰に帯のようなタオルを締めて相撲に興じていて
その主婦も
誘われて相撲をやってみる流れになり
一緒に相撲を楽しむというドラマで

この中で
腰巻きタオルの締め方や
相撲を取る時のマナーや
公共の土俵では
張り手などの危険な技は禁止であることなどの解説も盛り込まれていた。

そして、

土俵のある銭湯や、体育館やスポーツジム、公園、神社などが紹介された

そのあと
本気でママさん相撲を相撲をやりたくなったらという

字幕が画面に映ったあと

ママさん相撲のプロモーションのような映像が流れた

裸に廻し姿の女たちが
張り手などを混じえて激しい取り組みをし
相手の女を押し出したり、投げ飛ばしたりして
勝った女が
懸賞金を受け取り

仲間たちから祝福されながら
観客席に戻り  出迎えてきた子供たちと抱擁を交し、勝利の歓びを分かち合い

負けた女が土俵を叩いて悔し涙をながすど

熱いシーンを流し

さっきの映像の取り組みで勝った女性や負けた女性を含めた相撲大会の参加者に
取り組み直後にインタビューし
ママさん相撲の魅力や
始めたきっかけなどを
聞き出し

その後
各地のママさん相撲クラブや
各種大会の紹介が流れ

ママさん相撲のDVDは終わり


さっきのママさん相撲のDVDのドラマで
主人公の主婦が付けていた腰タオルなどを含めた
参加記念品が 講習参加者に配られて


あけみはよしかとカルチャーセンターを後にした



それから数日後

あけみがよしかの家で
子供をあやしながら
お茶して話していると

よしかが
「ねえ、ちょっとお相撲取ってみない? 」
言ってきた

あけみも少し渋々ながら面白そうだなともおもってはいたので
ちょっと相手をしてみるつもりで誘いに乗った

あれからあけみもなんとなく
こないだ自治体からもらった赤い腰巻きタオルをいつものバックに忍ばせていた。


あけみとよしかは
リビングのテーブルなどをどかし

リビング相撲がとれるスペースを作った

土俵は適当に敷いてあるじゅうたんで
ということにした

2人は
服を脱ぎ始めた
女同士とはいえ

それまで裸を見合ったことが無い人の前で
裸になるのに
あけみは恥じらいを感じた

それでも 
インタビューをうけていた
廻し姿の女性が
取組後の清々しい表情を浮かべながら話す顔と
「最初
みんなの前で
裸になるのは恥ずかしかったですが
あとから、快感になります」

という
言葉を思い出し
ブラのフォックを外し

腰タオルを巻いてから
パンツを下ろした

すごく開放的で気持ちいい気分になった

よしかも裸になり腰にタオルを巻き終え準備できたようだったので


そして
適当なあいだを空けて
あけみとよしかは両手をつき

少しの間
互いの体をじろじろ見つめような感じになった

「よしか、わたしと同じぐらいに出産したのにわたしより痩せてるな」
とか
「あけみ、わたしより胸大きい」
とか
それぞらに思いながら

あけみとよしかは
目を合わせて見合い

タイミングを合わせて
「はっけよい  のこった」
声を合わせて立ち上がり

まずは手と手で合わせて
向かい合って立つような

感じになり

だんだんと手に押す力を
込めて
手と手で押し合う感じで
最初はぎこちなく手で押し合う形で

力比べに
なった

日頃からの
互いへの嫉妬心
日頃の恨み辛み
をぶつけあうかのように
2人は
力を込めて押しあった


体重の分押し合いは

あけみに分があり

じわじわあけみが
よしかを押し込んで行き

よしかを押し出した

よしかは悔しそうに
あけみの大きなバストを見つめ
悔しさに唇を噛み締め

「ねえ、もう1回」
あけみに叫んだ
あけみも応じ

また
手をついて向かい合って
2人で声を合わせて
取り組みが始まった

また
手と手で押し合いながら始まった
今度は
よしかが組み合った手をグイグイと
右に左に横に上にと
動かしてきて

最後は
引き込まれて
誘い込まれて
あけみは土俵のじゅうたんに膝と手をつかされた

あけみは
よしかのスリムな身体を
睨みつけるように見つめ

「よしか、もう1回やろ!」
こちらも叫ぶように懇願し


こんどは
肩の部分を押しに来たよしかを
あけみが組み合いに持ち込み
互いに体を密着させて
まわし代わり腰巻きタオルをつよく掴みあっての取り組みに
なったが
 よしかを組み止めたあけみが
よしかを投げ飛ばして
勝利し

さらに
つぎの取り組みでも

懐に飛び込むように組み付いて、組みあいに持ち込み

今度はよしかが
あけみの足をひっかけて
あけみを転がし
 
こんな感じで
 あけみとよしかは
 初めての相撲に夢中になり

気がつけば
二人の子供たちを
保育園に迎えに行く時間になっていたので

 あけみとよしかは
着替えて
それぞれに車で保育園まで
子供たちをそれぞれに迎えに行った

あけみとよしかは
別れてからも
それぞれに
互いへの
対抗心を燃やしながら胸に秘め 
それぞれのわが子を連れて
家に帰った。






それから
あけみもよしかも
インターネット上の動画や
雑誌などで
ママさん相撲について
いろいろ研究した


それから数日後
よしかから
近くに土俵があるスーパー銭湯があるから
一緒に行こうというLINEが来た


時間を合わせて行ってみた


服を脱ぎ
石鹸類やタオル
を抱え
赤い腰巻タオルを手に持ち

大浴場に入っていった
奥の方に行くと
子供たちが遊ぶためのアスレチックのようなコーナーがあり
そのなかにウレタンマットの土俵が設置されていた

あけみとよしかは
お風呂のためのタオルや石鹸具を土俵脇に置き、

それぞれに赤いタオルを腰に巻き
土俵に入った


仕切り線に手をついて
目線を合わせ

「はっけよいのこった」
声を合わせて取り組みを始めた

あけみは組みつこうとすると
よしかは体当たりのようなぶちかましで
あけみを弾きとばしてバランスをくずし


ムッとしたあけみが

よしかの頬を張り
よしかも明美のみぞおちを張り返し

そのあとも激しく張り合ったあと

よしかとあけみは激しく組み合った

そして

大相撲の末

よしかがあけみを投げ飛ばし

よしかはあけみに手を貸し
あけみが起き上がったところで

2人と同じ赤色の腰タオルを腰に巻いた女性が
2人の肩をたたいて声を掛けた
「2人ともね、競技のママさん相撲見たんだろうけど、ここはスーパー銭湯で
レジャーのお相撲するところだから、ぶちかましや張り手のような危険な技は禁止なの
じゃないと、怖くてお相撲楽しめない人も出てきちゃうでしょ
あそこに注意事項の張り紙あるから読んできてね」

ボードを指さした

それから
土俵ではその女性と2人の仲間の女性たちが入ってきて
軽く体操してから

準備運動程度にすり足を行い

立ち会いでの当たり方などをお互いに見合って確認し合っていた

ボードには張り手やぶちかましなどが禁止なことや

仲良く譲り合いながら使いましょうと言うことなどが書かれていた

そして10項目ほどの注意書きを見ながら
「よしか いきなりビンタみたいな張り手ごめんね」

「こっちこそあんな体当たりみたいなあんな体当たりみたいなぶちかましをいきなり試しちゃってごめんね
全国大会のまわしつけるママさん相撲やってる人は大会運営団体もチームもスポーツの保険入ってるけど
うちら全く保険とか入ってないね」

「そうだね、よしかに負けたくなくて 全然 気がつかなかったよ」

「わたしも夢中ですっかり気が回らなかった」


そうこう さっきの女性たちの相撲の練習を見ていると

さっきの女性が2人の所へやってきた

「あの、すいませんさっきは厳しいことを言ってしまって気分を害されてしまってたら悪かったです。
ところで これから隣町の人たちとお相撲の交流会やるんですがむこうが5人なのにこちら側が3人しか居なくて、人数的に心細いので
もし、よかったら私たちの側に入って参加してくれませんか?

あけみとよしかは
少し相談して

おもしろそうだから
参加してみることにした

「紹介遅れました わたしは田中ゆみと言います
わたしたちは水泳をやってる仲間なんですが、
ちょっと違うことをやってみたくなって
ここでお相撲をやり始めたんですが
おなじスイミングクラブで練習してる
隣町の人たちも私たちと同じように
スイミングない日はお相撲してることが判って
プールで盛り上がったので

交流会というか
対抗戦をやります

プールでも土俵でも向こうの飯山しほさんには負けたくないので
今日は力を貸してもらえて嬉しいです」

「ゆみさん、いつもしほさんと
プールでものすごい意識し合ってますもんね
大会ではよく優勝か準優勝か分け合う感じになってますものね
紹介遅れました、同じくゆみさんの水泳仲間の遠山なつみです
今日はこの町の名誉にかけて勝ちましょうね」

「おなじく楠田かれんです
まあ 楽しみましょうよみなさん」

3人とも顔は穏やかだが
目は闘志に燃える目をしていた


それから

青い腰巻きタオルの5人が
現れた

赤いタオルのリーダー格と思われるゆみは青いタオルのリーダー格のしほと
にこやかに話しはじめ

なつみとかれんも青いはちまきのようなタオルを腰に巻いた女性たちと
楽しそうに話し込むような感じになった。

にこやかな空気からいっしょに準備運動をし

いざ取り組みが始まると

空気は一変し

赤いタオルのあけみたち5人と
青いタオルを締めた5人の取り組みは

張り手やぶちかましなどの激しい技こそ出ないものの

水泳で鍛えられた妖艶でいて引き締まった女性たち同士が裸と裸で
マワシ代わりのタオルを強くつかみあって
身体を密着させあって組み合い
組み合いながら身体をねじりこむなどして主導権を奪い合い

押し出しあい、投げを打ち合い激しいものとなった

手と手を絡ませあっての
力比べから激しく気持ちをぶつけ合い

土俵際に追い込まれてから粘って逆転したり

意地と意地がぶつかりあっているのが

横から見てもしっかり伝わってきた

あけみとよしかも
自分たちの取り組みのときは

どうにかして勝とうと臨んだが
年はそれほど変わらないのに
水泳で鍛え上げている女性たちには
まるで歯が立たなかった。

とくにプールでもライバル同士の
ゆみとしほとの対戦になると
その闘争心はすざまじく

互いに譲らず
5分に及ぶ大相撲になることが数回あった


そうして
激しく裸同士で心と体をぶつけあった後は

洗い場で汗を洗い流してから
湯船の中で談笑し

そして ときには入浴後の食事もともにし

持てる力を出し切った後の清々しい気持ちの中
時間が流れた

それでも負けた後は内心悔しく

勝てたときは内心
すごく嬉しいので

次の土俵に臨むときへの情熱になる

それから あけみたちは
こういった相撲により夢中になって取り組み

また、しほたちのスイミングクラブにも加入し

水泳も始めた

そして

相撲をするときは

同じ銭湯をホームにする
ママさんバレーの女性たちのグループなどと対抗戦
をやったり

ときには他の銭湯に
対抗戦などをやりに行ったり

今までのようによしかと練習したり


ゆみやなつみなど
先輩たちに挑んでみたり

様々な形で風呂場の相撲に興じるようになっていった


スーパー銭湯の女性たちは
常連同士で競い合ったり
他の銭湯の土俵の常連の土俵たちと

抗争のような感じのことをやったりしながら女性たちは

相撲を楽しみつつ

互いにグループ間や個人間で
土俵の主導権を争い合いながら

子育てや家事などを含めた日々をいきていく。

2023年2月1日水曜日

沢良宜ゆうこ 38歳 こども3人

火曜日の午後

カルチャーセンターの一室は
裸に廻し姿の女たちの熱気がこだまする

そして
申しあいなど実践練習の時間になると
この部屋の2面あるウレタンマットの土俵では
そんな裸にまわし姿の女たちが
激しく身体をぶつけ合い、
打撃系の格闘技と見紛うかのような張り手で牽制しあい
渾身の力で組み合うなどして
激しく相撲を取り合う


彼女たちの多くは
国の少子化対策を旨とした専業主婦に対する給付金政策で
「専業主婦」となり

より豊かな暮らしを夢見て
「ママさん相撲 」
志す女性たちだ


もともとそんな「専業主婦」の女性たちの間でエクササイズとして
流行り始めていた
裸で相撲などを取る事を仲間うちなどでやっている女性たちの
妊娠出産に至る確率の高さに目をつけた
国の少子化対策委員会が
「ママさん相撲 」
として
日本相撲連盟や日本相撲協会などと協力しながら
競技化し、普及促進を押し進め
そのなかで
クラブに加入するなどして競技者登録した、あるいは
公式大会に参加する専業主婦の女性に対する給付金の割増給付



このママさん相撲を通して得られる
様々な褒賞金などを得て
より豊かな暮らしを手にし

我が子により良い教育環境を与えたい
願う
「専業主婦たち」

その練習は一般的に
所属クラブ
或いは
クラブに入れなかった者は
スポーツジムの女性専用の相撲講座などで
行う
練習の最初こそ和気藹々とした空気であるが
同じクラブに所属する主婦仲間といえど
同じ土俵に上がってしまえば
互いにどちらが勝つか負けるかの敵同士であり

同じクラブ内であればこそ
団体戦メンバーの座や
団体戦メンバーのなかの大将や勝負を左右するポジションを争い合うなど
よりお互いに負けられない間柄となることが
多くある

なので
クラブの練習中のほうが
公式大会よりも取り組みが白熱するということもよくある
団体戦メンバーのほうが
そう出ないメンバーより2倍近く多くの割増のお金を貰えたりするのも大きく絡んでそうなりやすい。

また
団体戦のあとの個人戦となると
ほぼ全員参加で
初戦あるいはどこかで同じクラブのメンバー同士での対戦になることも多々あり

そこに向けた互いの対抗意識も作用し


そのクラブの強さや雰囲気の高まりに比例して
練習中の土俵は
大きな大会が近づくにつれ
白熱することが多く

そうなると
互いの激しい張り手やぶちかましなどで
身体や顔を赤く腫らした状態で、相撲クラブの練習後に保育園などに子供の送迎に行く女性も多く

大会が近づくと
ママさん相撲が盛んな地域の保育園や学習塾では
だれがママさん相撲をやっている母親か
一目瞭然になることも多い。

沢良宜ゆうこも
そんなママさん相撲に参加する
専業主婦の1人として
大阪の枚方相撲クラブで競技生活を送っている


ゆうこは夕食の下ごしらえまでの家事を足早に終わらせ
自ら運転する車で
市が運営するカルチャーセンターに向かった。

そして
更衣室で着てきた衣服を脱ぐと
一糸まとわぬ自らの裸体を鏡に映して
全身の状態を確かめながら 

気持ちを高める

このカルチャーセンターでの、この
ママさん相撲を始めてから10年以上

年月を経ても若々しい肌ツヤからくる
見た目より一回り以上若く見える容姿を保ち続け
夫からも結婚して何年経っても積極的な誘いを受け続け

いまだに夫婦仲は昼も夜も良好な間柄である

その結果
上の子は大学2年生
下の子は
まだ保育園の年少組という
真ん中の子は来年中学生

という
兄弟姉妹構成にもその夫婦仲の良さが現れている

そしてその裸の姿に
専用の穿き込み式の廻しを穿き

各部のベルトをキツく締め込み

まだだれも居ない一室に入っていった

2面の土俵が描かれたウレタンマットの部屋で
摺り足や四股など

相撲の基本動作に黙々と取組む

ゆうこがこれを始めたきっかけは
入ったばかりの頃の
ゆうこはまだ身体が弱く

練習でも試合でもなかなか勝てず
団体戦のAチームのメンバーにも入れず

Aチームメンバーは
個人戦でも団体戦でも活躍して
大会の副賞で新車を貰ったり

高級な電動アシスト自転車を貰ったり

はたまた
テレビやラジオや有名YouTuberのYouTubeに
華々しく出演している姿にほぞをかむ日々が続いた

Aチームのメンバー入れない自分と
Aチームのメンバー入りしている同じクラブのライバル達との差をどのようにして盛り返すのか

そのとき
考えついたことのひとつが
この早出の自主練習だった

また
この地道な積み重ねがひ弱だったゆうこの
足腰を丈夫なものにし

これに続くように
早めに出てきて練習を始めるメンバーも増えてきた

ゆうこと同い年で
同じ日に枚方相撲クラブに入った
沢木ゆみこもそんなひとりだ

ゆうこは
ママさん相撲を始めたばかりの時
クラブへの会費や大会参加のための交通費や参加費が嵩み
そして
大会では個人戦でも
BチームやCチームで参加する団体戦でも
勝ち星をなかなかあげられず

家計の足しにするために始めたはずの
ママさん相撲で
なかなか
結果を出せず
思ったほどお金も稼げずにいた

また
同じ日に始めたゆみこが
早くから頭角を表し
Aチーム入りを果たしたりする姿を
苦々しい気持ちで見つめていた

また上も下も名前が似ていることもあり
監督ら先輩たちから呼び間違えられて

悔しい思いをすることも多かった

そして
土俵の上でゆみこと対決しても

じょばんの張り合いでバランスを崩されて負け

どうにか組み合いに持ち込んだとして
絶妙なタイミングで
間合い外して転がされ

土俵に転がされる

同じ年齢で
同じ体格で

子供の年齢も同じくらいなのに

いつも
ゆみこに分があがる

そして
いつもゆみこが

Aチームに選抜され

自分は
クラブ方針によりサポートですらないものの

5人すら揃わないことのある
明らかに優勝を目指した編成ではないチームで
団体戦に出場する

第一ゆうこが
練習でも試合でもほとんど勝てていない

そんな悔しい日々をどうにか終わらせたいと
思ったゆうこは

家事をとにかく早く終わらせ
1番早く練習の土俵に入り
さまざまな摺り足や
四股を中心とした自主練習を
始めるようになった

すると3ヶ月続けると
取組中に軸がぶれなくなり

少しずつ練習でもクラブの仲間との相撲に負けなくなり

公式戦でも勝ち星が増えていった

そして

夫にも就寝前に
すこし練習相手になって貰うようになった

そして互いに裸で向き合いながら
あらためて妻であるゆうこの裸体の美しさに魅了された夫から
積極的に誘われるようになり

女としての自信も相撲の強さに結びつくようになり

さらに勝ち星や実績を伸ばしていき

時折
ライバルのゆみことの対決でも
絶妙のタイミングの突き押しや組み方の変化も
身についた落ち着きで先読みできるようになり

やがて ゆみことの立場も逆転していった

Aチームにも名を連ねることが増え
その当落線上をゆみこと競うことが本格的に増え始め

まさに公式大会前最後の団体戦1枠を争うかのような
申し合いでは

なかなかゆうこが崩れないことに業を煮やした
ゆみこが不必要に顔付近に
何発も張り手を入れてきたことに
ゆうこが怒って

喉輪をつかんでゆみこを土俵に外に押しだし

取り組み自体はゆうこが勝ったのだが

怒りの収まらないゆうこは
ゆみこの頬を平手でビンタし
ゆみこも応戦し
取っ組み合い寸前までエキサイトしたことがあった


その大会では団体戦Aチームメンバーはゆみこに決まったが

個人戦では怒りのままに勝ち上がったゆうこが
ゆみこと対戦し

ここでもゆうこがゆみこを気迫の相撲で下し

勢いそのままに
初めての個人戦優勝を果たし


遅咲きの大阪チャンピオンとして全国大会に
出場した
ゆうこにとって飛躍の大会となった。

その後は
枚方クラブ内でもAチームに当然のように名を連ねるようになり

ゆみことともに
枚方クラブの躍進に貢献し

強豪の古市クラブと2強時代を築いていった

そして

土俵の上での激しいライバル関係は継続しつつも
ゆみことゆうこは
互いの子供の入学や卒業などの門出の際には
祝いの金品を送り合うようになり

ゆみこが懐妊し
産休明けの復帰の際には
復帰の際には
その年に出産した母親同士の
白相撲大会に向けた練習相手やその他のサポートを行い

またゆうこが妊娠した際にも
同様に
ゆみこがサポートを行い

両方とも
白相撲で優勝し

それを互いに我がことのように喜んだ

ゆみこの関係は
嫉妬しあいながら競い合う関係から

競いつつも支え合う関係に変化していった

それゆえ
40近くなっても

大会、練習問わず
2人の対戦になると
激しく張り合い
組み合い

壮絶なまでの取り組みになることがが多い


そのおかげで
古市クラブの森田りなや
門真クラブの
赤田さちこと並んで

ママさん相撲界の浪速の四天王
として

全国に名が知れ渡ることになり

これまでは経験のためにとりあえずエントリーする以外は
特になんの施策もなかった
Bチーム以下のメンバーにも積極的に指導などを行なったりするようになり
クラブ全体の雰囲気も明るくなっていった。