2023年2月11日土曜日

井筒 あけみ 27歳 子供1人

 あけみはママ友のよしかに誘われて
カルチャーセンターの子育て講座に子供を連れて参加した

結婚して子供ができると
国の少子化対策本部が実施する給付金政策を頼りに
それまで勤めていた外資系IT企業を退職し

「専業主婦」として
家事と育児に追われる日々を過ごし

子供が3歳になり保育園に入園し
落ち着いた日々を過ごし

同い年で子供も同じ保育園に通う
今宮よしかといろいろ境遇が近く
気が合う友人同士になった。

よしかと行ったこの講座では
母親向けの運動健康講座があり
よしかはこれも受けたいという

渋々

あけみもよしかと一緒に受けてみることにした

この講座では
出産や育児で凝り固まった身体をほぐす
体操やストレッチに始まり

上半身裸になっての
母乳の出をよくするためのおっぱいマッサージの話になり

それから

スキンシップを通した美肌効果と健康促進効果がある運動として

「 専業主婦」たちの間で定番のママさんスポーツとなっている
「ママさん相撲」が紹介された

まずは
相撲の健康効果をこと細く解説する
映像が流れ

ゲームの流れや
楽しみ方が
ながれ

1人の主婦を主人公にした解説ドラマが流れた

その主婦が子連れで銭湯を訪れて
そこで偶然、風呂場の中の土俵をみつけて
見に行くと
女性たちが真っ裸で腰に帯のようなタオルを締めて相撲に興じていて
その主婦も
誘われて相撲をやってみる流れになり
一緒に相撲を楽しむというドラマで

この中で
腰巻きタオルの締め方や
相撲を取る時のマナーや
公共の土俵では
張り手などの危険な技は禁止であることなどの解説も盛り込まれていた。

そして、

土俵のある銭湯や、体育館やスポーツジム、公園、神社などが紹介された

そのあと
本気でママさん相撲を相撲をやりたくなったらという

字幕が画面に映ったあと

ママさん相撲のプロモーションのような映像が流れた

裸に廻し姿の女たちが
張り手などを混じえて激しい取り組みをし
相手の女を押し出したり、投げ飛ばしたりして
勝った女が
懸賞金を受け取り

仲間たちから祝福されながら
観客席に戻り  出迎えてきた子供たちと抱擁を交し、勝利の歓びを分かち合い

負けた女が土俵を叩いて悔し涙をながすど

熱いシーンを流し

さっきの映像の取り組みで勝った女性や負けた女性を含めた相撲大会の参加者に
取り組み直後にインタビューし
ママさん相撲の魅力や
始めたきっかけなどを
聞き出し

その後
各地のママさん相撲クラブや
各種大会の紹介が流れ

ママさん相撲のDVDは終わり


さっきのママさん相撲のDVDのドラマで
主人公の主婦が付けていた腰タオルなどを含めた
参加記念品が 講習参加者に配られて


あけみはよしかとカルチャーセンターを後にした



それから数日後

あけみがよしかの家で
子供をあやしながら
お茶して話していると

よしかが
「ねえ、ちょっとお相撲取ってみない? 」
言ってきた

あけみも少し渋々ながら面白そうだなともおもってはいたので
ちょっと相手をしてみるつもりで誘いに乗った

あれからあけみもなんとなく
こないだ自治体からもらった赤い腰巻きタオルをいつものバックに忍ばせていた。


あけみとよしかは
リビングのテーブルなどをどかし

リビング相撲がとれるスペースを作った

土俵は適当に敷いてあるじゅうたんで
ということにした

2人は
服を脱ぎ始めた
女同士とはいえ

それまで裸を見合ったことが無い人の前で
裸になるのに
あけみは恥じらいを感じた

それでも 
インタビューをうけていた
廻し姿の女性が
取組後の清々しい表情を浮かべながら話す顔と
「最初
みんなの前で
裸になるのは恥ずかしかったですが
あとから、快感になります」

という
言葉を思い出し
ブラのフォックを外し

腰タオルを巻いてから
パンツを下ろした

すごく開放的で気持ちいい気分になった

よしかも裸になり腰にタオルを巻き終え準備できたようだったので


そして
適当なあいだを空けて
あけみとよしかは両手をつき

少しの間
互いの体をじろじろ見つめような感じになった

「よしか、わたしと同じぐらいに出産したのにわたしより痩せてるな」
とか
「あけみ、わたしより胸大きい」
とか
それぞらに思いながら

あけみとよしかは
目を合わせて見合い

タイミングを合わせて
「はっけよい  のこった」
声を合わせて立ち上がり

まずは手と手で合わせて
向かい合って立つような

感じになり

だんだんと手に押す力を
込めて
手と手で押し合う感じで
最初はぎこちなく手で押し合う形で

力比べに
なった

日頃からの
互いへの嫉妬心
日頃の恨み辛み
をぶつけあうかのように
2人は
力を込めて押しあった


体重の分押し合いは

あけみに分があり

じわじわあけみが
よしかを押し込んで行き

よしかを押し出した

よしかは悔しそうに
あけみの大きなバストを見つめ
悔しさに唇を噛み締め

「ねえ、もう1回」
あけみに叫んだ
あけみも応じ

また
手をついて向かい合って
2人で声を合わせて
取り組みが始まった

また
手と手で押し合いながら始まった
今度は
よしかが組み合った手をグイグイと
右に左に横に上にと
動かしてきて

最後は
引き込まれて
誘い込まれて
あけみは土俵のじゅうたんに膝と手をつかされた

あけみは
よしかのスリムな身体を
睨みつけるように見つめ

「よしか、もう1回やろ!」
こちらも叫ぶように懇願し


こんどは
肩の部分を押しに来たよしかを
あけみが組み合いに持ち込み
互いに体を密着させて
まわし代わり腰巻きタオルをつよく掴みあっての取り組みに
なったが
 よしかを組み止めたあけみが
よしかを投げ飛ばして
勝利し

さらに
つぎの取り組みでも

懐に飛び込むように組み付いて、組みあいに持ち込み

今度はよしかが
あけみの足をひっかけて
あけみを転がし
 
こんな感じで
 あけみとよしかは
 初めての相撲に夢中になり

気がつけば
二人の子供たちを
保育園に迎えに行く時間になっていたので

 あけみとよしかは
着替えて
それぞれに車で保育園まで
子供たちをそれぞれに迎えに行った

あけみとよしかは
別れてからも
それぞれに
互いへの
対抗心を燃やしながら胸に秘め 
それぞれのわが子を連れて
家に帰った。






それから
あけみもよしかも
インターネット上の動画や
雑誌などで
ママさん相撲について
いろいろ研究した


それから数日後
よしかから
近くに土俵があるスーパー銭湯があるから
一緒に行こうというLINEが来た


時間を合わせて行ってみた


服を脱ぎ
石鹸類やタオル
を抱え
赤い腰巻タオルを手に持ち

大浴場に入っていった
奥の方に行くと
子供たちが遊ぶためのアスレチックのようなコーナーがあり
そのなかにウレタンマットの土俵が設置されていた

あけみとよしかは
お風呂のためのタオルや石鹸具を土俵脇に置き、

それぞれに赤いタオルを腰に巻き
土俵に入った


仕切り線に手をついて
目線を合わせ

「はっけよいのこった」
声を合わせて取り組みを始めた

あけみは組みつこうとすると
よしかは体当たりのようなぶちかましで
あけみを弾きとばしてバランスをくずし


ムッとしたあけみが

よしかの頬を張り
よしかも明美のみぞおちを張り返し

そのあとも激しく張り合ったあと

よしかとあけみは激しく組み合った

そして

大相撲の末

よしかがあけみを投げ飛ばし

よしかはあけみに手を貸し
あけみが起き上がったところで

2人と同じ赤色の腰タオルを腰に巻いた女性が
2人の肩をたたいて声を掛けた
「2人ともね、競技のママさん相撲見たんだろうけど、ここはスーパー銭湯で
レジャーのお相撲するところだから、ぶちかましや張り手のような危険な技は禁止なの
じゃないと、怖くてお相撲楽しめない人も出てきちゃうでしょ
あそこに注意事項の張り紙あるから読んできてね」

ボードを指さした

それから
土俵ではその女性と2人の仲間の女性たちが入ってきて
軽く体操してから

準備運動程度にすり足を行い

立ち会いでの当たり方などをお互いに見合って確認し合っていた

ボードには張り手やぶちかましなどが禁止なことや

仲良く譲り合いながら使いましょうと言うことなどが書かれていた

そして10項目ほどの注意書きを見ながら
「よしか いきなりビンタみたいな張り手ごめんね」

「こっちこそあんな体当たりみたいなあんな体当たりみたいなぶちかましをいきなり試しちゃってごめんね
全国大会のまわしつけるママさん相撲やってる人は大会運営団体もチームもスポーツの保険入ってるけど
うちら全く保険とか入ってないね」

「そうだね、よしかに負けたくなくて 全然 気がつかなかったよ」

「わたしも夢中ですっかり気が回らなかった」


そうこう さっきの女性たちの相撲の練習を見ていると

さっきの女性が2人の所へやってきた

「あの、すいませんさっきは厳しいことを言ってしまって気分を害されてしまってたら悪かったです。
ところで これから隣町の人たちとお相撲の交流会やるんですがむこうが5人なのにこちら側が3人しか居なくて、人数的に心細いので
もし、よかったら私たちの側に入って参加してくれませんか?

あけみとよしかは
少し相談して

おもしろそうだから
参加してみることにした

「紹介遅れました わたしは田中ゆみと言います
わたしたちは水泳をやってる仲間なんですが、
ちょっと違うことをやってみたくなって
ここでお相撲をやり始めたんですが
おなじスイミングクラブで練習してる
隣町の人たちも私たちと同じように
スイミングない日はお相撲してることが判って
プールで盛り上がったので

交流会というか
対抗戦をやります

プールでも土俵でも向こうの飯山しほさんには負けたくないので
今日は力を貸してもらえて嬉しいです」

「ゆみさん、いつもしほさんと
プールでものすごい意識し合ってますもんね
大会ではよく優勝か準優勝か分け合う感じになってますものね
紹介遅れました、同じくゆみさんの水泳仲間の遠山なつみです
今日はこの町の名誉にかけて勝ちましょうね」

「おなじく楠田かれんです
まあ 楽しみましょうよみなさん」

3人とも顔は穏やかだが
目は闘志に燃える目をしていた


それから

青い腰巻きタオルの5人が
現れた

赤いタオルのリーダー格と思われるゆみは青いタオルのリーダー格のしほと
にこやかに話しはじめ

なつみとかれんも青いはちまきのようなタオルを腰に巻いた女性たちと
楽しそうに話し込むような感じになった。

にこやかな空気からいっしょに準備運動をし

いざ取り組みが始まると

空気は一変し

赤いタオルのあけみたち5人と
青いタオルを締めた5人の取り組みは

張り手やぶちかましなどの激しい技こそ出ないものの

水泳で鍛えられた妖艶でいて引き締まった女性たち同士が裸と裸で
マワシ代わりのタオルを強くつかみあって
身体を密着させあって組み合い
組み合いながら身体をねじりこむなどして主導権を奪い合い

押し出しあい、投げを打ち合い激しいものとなった

手と手を絡ませあっての
力比べから激しく気持ちをぶつけ合い

土俵際に追い込まれてから粘って逆転したり

意地と意地がぶつかりあっているのが

横から見てもしっかり伝わってきた

あけみとよしかも
自分たちの取り組みのときは

どうにかして勝とうと臨んだが
年はそれほど変わらないのに
水泳で鍛え上げている女性たちには
まるで歯が立たなかった。

とくにプールでもライバル同士の
ゆみとしほとの対戦になると
その闘争心はすざまじく

互いに譲らず
5分に及ぶ大相撲になることが数回あった


そうして
激しく裸同士で心と体をぶつけあった後は

洗い場で汗を洗い流してから
湯船の中で談笑し

そして ときには入浴後の食事もともにし

持てる力を出し切った後の清々しい気持ちの中
時間が流れた

それでも負けた後は内心悔しく

勝てたときは内心
すごく嬉しいので

次の土俵に臨むときへの情熱になる

それから あけみたちは
こういった相撲により夢中になって取り組み

また、しほたちのスイミングクラブにも加入し

水泳も始めた

そして

相撲をするときは

同じ銭湯をホームにする
ママさんバレーの女性たちのグループなどと対抗戦
をやったり

ときには他の銭湯に
対抗戦などをやりに行ったり

今までのようによしかと練習したり


ゆみやなつみなど
先輩たちに挑んでみたり

様々な形で風呂場の相撲に興じるようになっていった


スーパー銭湯の女性たちは
常連同士で競い合ったり
他の銭湯の土俵の常連の土俵たちと

抗争のような感じのことをやったりしながら女性たちは

相撲を楽しみつつ

互いにグループ間や個人間で
土俵の主導権を争い合いながら

子育てや家事などを含めた日々をいきていく。

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