2022年10月8日土曜日

宅和かえで 24歳 子供1人

高校卒業してしばらくファミレスで働き
そこで仲良くなった常連の工場作業員と付き合うようになり
それが結婚して早5年になる今の夫だ
子供は4歳になる
国の子育て給付金制度と夫の収入で
確かに働かなくても生活はできるが
それほど余裕のある暮らしでは無い
かと言って
前のようにファミレスでまた働き始めると
パート雇用なので
給付金からの給付要件からは外れ収入は減る

そんな悩みをかかえる日々
子供の児童園の参観日に向かった
いつものように少し早く来て
いつものコインパーキングに車を停め
いつものお気に入りのコンビニのミニストップ
に立ち寄った
コンビニでありながら大きなイートインスペースがあり
食べ物もハロハロやそのほかのスイーツ
そして安価なのに美味しいコーヒーなど
充実し
保育園に用事があるときには
ここに寄り道するのをルーティーンのようにしている
母親は多く
かえでの子供の幼稚園の親達のたまり場にもなっていた
そうして
店内で今日のおやつを選んでいると
いつも懇意にしている
川端よしえと偶然会ったので
そのまま一緒にお茶をすることにした
川端よしえは子供が保育園の同じクラスなことで
参観日などで会うとよく一緒にいるのだが
よしえには
来年、高校にあがる息子や
小学生の娘などが居て
子育てなどの経験が豊富で
なにかと相談に乗ってもらっている

そうして
今日もなりゆきで
子供を私学の小学校に行かせた場合の養育費の話になり

そんななかで


「かえでちゃん、ママさん相撲って
興味あらへん? 」

という話が飛び出した
養育費の話をしてたのに
レジャーの話かとかえでは内心思った

でも、実はかえでより一回り以上年上なのに 見た目は20代に見えて
体型がモデルのように
美しいよしえには
すごく憧れていて
そのヒントになる話かもしれないと思い
かえでは付き合うつもりで話に乗ってみた
「うーーーん、えーーなーーとは思うねんけど
いろいろ物買ったりするお金余裕がなかなかないねんな
よしえさん
こないだ家行った時に
飾ってあったまわし姿で優勝トロフィー持ってる姿凛々しくてかっこええなおもいながらみててんけど
その美しい体型維持するトレーニングしたり
遠征したり
結構、お金かかるんちゃうん」
よしえは
素直に疑問をぶつけてみた

「お金はそんなにかからへんよ。
ママさん相撲は少子化給付のスポーツ上乗せの対象やから
国や自治体から相撲してるって認識されたら
お金月5万ぐらい上乗せして貰えるねん
なら大きな大会で勝てば主催してる県からの御祝儀が1試合ごとに貰えて
優勝したりしたら10万とか貰えるから
むしろ儲かんで
最初はうちもほんまに
お金貰える思ってなくて
美容のためのエクササイズで
ママ友と始めてんけど
少子化にエラい効果があるってことで
国とかが喜んでな
ママさん相撲やろいう人増やしたい思たんかして
ママさん相撲クラブに所属してたり
国や県の大きい大会に参加したら
うわのせでお金くれるようになってん
ほんで、うちのあの車、相撲大会で優勝した副賞でもろてん。
強い人に車乗ってもろたら
インタビューコラムとかの話題にもなって
車に疎い主婦たち宣伝になるいうことで
何個かの車会社がスポンサーになってくれてるねん」
その話を聞いて衝撃が走った。
よしえのクラウンには何度か乗せてもらったりしたことあったが、
よしえが車体の大きなクラウンに乗っていることをかえでは少し不思議に思っていたのだ
家に行った限り
よしえもその旦那もVIPカー好きそうでないし
それまでは型の古い軽自動車に乗ってきた
よしえがなんで、ある日突然クラウンに乗りだしたのかと
疑問に思ってきたがそれを聞いて
腑に落ちた
「なんやったらうちのクラブのメンバーに登録してるだけでも
スポーツ上乗せいう形で
給付金に上乗せあるねん」

いつも頼りにしてるよしえからとはいえ
急に降って湧いたような話に疑いの心がわき
かえでは尋ねてみた
「そらすごいなあ
で、なんで
急にうちを
そんなお相撲に誘ってくれよ思たん?」

「うちらのママさん相撲クラブ、最近は5人で活動しててんけど
1人辞めたから
団体戦の人数が揃わへんようになってしもてん
若くて元気なかえでちゃん入ってくれたら
ええ感じになるんちゃうか思て
誘ってみてん」

「そうなん
廻しとか要るもんはどないするん  ?」
「クラブに新品で余ってるのあるで」
「そうなん、お相撲かおもしろそうやな
そういうことやったら、是非とも行きたいわ」

「じゃあ次の水曜日来れる?」
「うん、行けるで」
「じゃあ、かえでの家まで迎えに行くわな」
「うん、たのむわ」

あの人 ああ見えて30後半やし
まわりおばちゃんばっかりなんやろな

かえでは
内心げんなりしつつも
お金欲しさ
そして
よしえが30後半になってもあんな美人な秘密を知れるチャンスと思い
参加するということは決めた

子供の養育費も稼げて
自分も美人になれて
一石二鳥かもしれないと思った。







その前に下調べということで

YouTubeでいろいろ見てみることにした
まずは
大きな大会の動画から見た
おばちゃん同士がぬめぬめととっ組み合うだけかとおもってたら

意外と美人で若い人が多い
いかにもギャルって感じのガングロの人も
ハダカに廻し1枚で相撲とってる
しかも強い

どつきあいの様な張り手の打ち合いで決着ついてる相撲もあった

ていうか
参加選手全員の集合写真
人数めっちゃ多い

100人ぐらいは居るわ
とな
知らなかったことに対する驚きがたくさんあった

それから
ふと
二色浜相撲クラブチャンネルという
youtubeの動画をみたら

あのめちゃ強いガングロの女の人が
練習とかいろいろ仕切ってるじゃん
と驚いた









そして、体験入部の当日を迎えた
よしえが実はママさん相撲大会の優勝商品だと言っていた
TOYOTAのクラウンで家まで迎えに来てくれた

かえではその車中でよしえに
インターネットでいろいろ調べて疑問に思ったりしたことなどを
聞いてみた

あのめちゃ強いガングロの女の人は
じつはあのチャンネルを作ってる二色浜相撲クラブの最年長で
年齢38歳ということに驚かされた
これが相撲の美容効果らしい

ママさん相撲がとある学者とyoutuberによってはじまったころは
これが目的で相撲を始める主婦が爆発的に増えていき

その主婦たちは
相撲を始めてから
どういうわけか子供をさらに1人2人出産することがおおく
それも安産で生まれることが多いということで

お役所などの公認になり

自治体公認のママさん相撲クラブ所属者には毎月
相撲クラブに所属していなくても
都道府県などが開催する大きな大会に一般参加する主婦には
その参加した月に
給付金を上乗せして支払うことなどを通して

国はママさん相撲をほかになんこかあるママさんスポーツとともに奨励することをはじめたらしい

これが少子化給付のスポーツ上乗せと呼ばれている

今回 よしえがかえでを誘い文句にしたのは
スポーツ上乗せのお金はこれの事だった

そして大きな大会では
取り組みごとに  勝ち名乗りを受けた勝者に
勝ち目録と呼ばれる封筒が審判から渡され
これを大相撲でもよくある蹲踞をともなった所作で受け取るのだが
そのなかには
主催する自治体からの賞金が入れられている

このお金の額が
周辺の大阪と京都が1律千円で
大都市部の付近ではこの金額が主流なのだが

懐事情が芳しくない奈良では 決勝などでこそ千円なのだが
一回戦や二回戦は300円や500円などであることが多く

これが原因で、
何人かが大阪のママさん相撲クラブに移籍するなどして
葛城相撲クラブを離れ

最近、解禁された張り手やカチ上げを怖がって
2人ほどが辞めていった。

一時期は10人以上のメンバーが居た
葛城相撲クラブは
かえでを除くとメンバー4人で
団体戦の人数すら足りないという窮地に追い込まれたといういきさつを
よしえから聞かされた。

そしてよしえからは
特に
張り手やかちあげなどを
心配されたのだが

かえでは男兄弟で揉まれて育ってきており
殴り合いみたいな事には慣れていた
その上
K-1やボクシングといった
打撃系の格闘技もだいすきで
家でよく見ており
むしろ
張り手の打ち合いなどは楽しみにしていた

そして
田園地帯の中の
体育館やグラウンドなどがある運動公園に到着すると
少し古い武道場に連れていかれた

そこには
少し黄ばんで年季の入り始めたウレタンの土俵が置かれていて
まわりにはパイプいすなどが雑多に置かれている感じだった

意外と、ワイルドな雰囲気なんだなとかえでは思った。

そして着替える場所に着くとよしえから大きな紙袋が手渡された

なかを見るとママさん相撲用の簡易廻しが
入っていたが
二色浜相撲クラブの人達が
練習のときに締めこんでいた
ふんどしの布は入っていなかった
「なあ、よしえさん二色浜の人が練習でつけてるようなふんどしは入ってないん?」
「あれはそれぞれの家で練習したり
海辺で練習したりする人らだけやな
関西圏では宮津とか和歌山の白浜の人らしかあんまりつけへんな
廻しをあんまり潮風に晒したくない時とか
だれかの家とかで自主練習する時とかに使うねんけど
ここの人ら
そんな相撲取れるほど大きい家に住んでへんし
いらんからここいらでは持って変人が多いし
楓ちゃん庭つぃたふくろにも入れてへん
私は個人的にお呼ばれして練習行くとき用にもってるけどな」

二色浜の人達みたいな
色とりどりのカラフルなふんどしをつけるのも楽しみにしてたかえでは内心少しがっかりした

「さっそく、廻しつけて準備運動でもしよか」
よしえは

来ていたTシャツと短パンと下着を脱ぎ

手慣れた感じで緩めた状態の廻しを履いて
廻しを腰の位置まで持ち上げると
まずは腰回りをしめあげて
マジックテープで固定し
お尻から股間にかけて通っている
たてみつを
グイっと
引っ張りこんで
引きしだき
マジックテープでパリッと固定して

腰回りをパンパンたたいて
細かい位置を整えて
ものの2分で裸に回し姿に着替え終わった

いままでよしえを
30代半ばのはずなのに
20代そこそこの自分と変わらないぐらいに若々しく見え
なおかつ30代相応のしっかりした行動や判断できるよしえを尊敬してきたが
二の腕の筋肉が隆起した腕周りや
しっかり6つに割れた腹筋など
スリムでありながらも
均整の取れた
アスリートのような体つき
そして美巨乳と呼べるほど美しく張り出した胸を目の当たりにして
その尊敬と憧れ気持ちはより強まった。

そして
よしえに促されるままに
かえでも服を脱ぎ
よしえに手ほどきを受けながら
廻しに着替え始めた

あまり銭湯などにいかないかえでにとって

家族以外の前で裸になるのは
やはりまだ少し恥ずかしい
そしてなにより
見すぼらしい身体への恥ずかしさ

そんな恥じらいを乗り越えて
かえではまっ裸になり
地面に置いた廻しにまたがり
胴回りのベルトのような部分を自分の腰の位置に合わせた

ここからマジックテープを外すのがかなり硬い
よしえにマジックテープをバリっとはがしてもらい
胴回りを締めこんだ

そして次は縦に走った部分
かえでの腕の力だけでは
引き込めなかったので
よしえに引っ張り込んでもらい
どうにかまわしを着ることはできた

「やっぱり、最近買った初心者用のもっと着るのが簡単なまわしにしたらよかったかな
でもかえでちゃんはすごいな
何人かはこの段階で
裸になんの嫌がって帰っていってんで」

たいしたことではないのだが
度胸を誉められ
かえではひそかにうれしかった

そして
がっちりと強く硬いもので締めこまれてる感じ
それでありながら
お尻まわりや股間の横を風が通る感じ

すごく新鮮なドキドキ感にかえではフワフワした気持ちなっていた

それを見ていたよしえは
「なあ、かえでちゃん
せっかく廻ししめたんやし
私と相撲とろや」
意味深な含み笑いを浮かべながら言った

土俵で相対するよしえを
見て30過ぎたおばさんのはずなのに
明らかに私より美人だ
 以前、代わりにこどもを迎えに行った旦那が
見蕩れたような顔をして
「あのお前の友達の奥さんと今日少し話したけど綺麗な人やったな 」
話していたのを思い出した。
そして
心の奥で嫉妬したあの感情を思い出し
土俵上で手をついた時
よしえをグッと睨みつけた

そして
心の底から
勝ちたいと思って
よしえに組み付いた

よしえもグイッと土俵中央で
かえでを組み止めた

2人は土俵中央で廻しを掴みあった状態で組み合った

この力比べは意外と拮抗して
いたが
少しだけ
よしえを土俵際に押し込めたきがしたが
よしえはかえでの気付かぬ間に体勢を入れ替えた
かえでの左足をはね上げて
土俵上に転がした。

そして
土俵に倒れたままのかえでを見下ろすように
「あんたの旦那ええ男やな
付き合わしてもらってもええか?」
かえでは何を言い出すんだこの人はと
言いながら
体を起こして座ったままよしえを見つめた
「まあ、今のは冗談やけどな
モデルみたい整った身体付きでしかも乳デカイ女がうじゃうじゃ裸に廻し1枚で彷徨いてるママさん相撲クラブでは
たまにあるねん
既婚者同士とはいえな
年頃の男女が
出会ってしまう場やから
女の方も旦那に愛想尽きてたとこにええ男きたら
抱かれたい思て
誘惑してしまうことも時にはあるやろ

男の方もその誘惑にコロッと負けて
ということもない話では無い

女の闘争心はそのまま性欲やから
尚更、そういうことが起こりやすいわな
クラブ内で浮気された女は
その時のアレやけど
相手の女に相撲なり殴り合い掴み合いのケンカなりで
勝負吹っ掛けて
勝てたら
関係を切らしたりできるけど

負けてしもたら
旦那はとられたままやし
陰でほかのメンバーから
甲斐性なくて弱いから旦那を取り返せへんと
影で言われることもあるやろ

ママさん相撲はそういうところもあるねん
でも強くなったら
よほどな女やないと略奪とかしにこうへん
あと
お金も名誉も車とかの欲しいもんも
いろいろ手に入る
ママさん相撲って
専業主婦のおばさんらのレクリエーションに見えて
結構  実力が全てなとこもあるから
そこを忘れんときや

土俵の上で会うたら
誰であろうと敵や
わたしでも
普段、仲良く和気藹々と楽しく練習して
団体戦では力合わせて戦っていく
同じクラブの仲間同士でも
普段、どんな仲良い親友でも

相手殺してでも勝つぐらいの気持ちでいかなあかん


勝った時の奈良県の懸賞金が気に入らんから
大阪とか京都のクラブに移っていった子らも
その子らがある程度強いから
次入るクラブがあってんや 
そんな人間性で
相撲も弱かったら
どこも入らしてくれるかいな
ママさん相撲やるからには
常にどうやったら強くなれるかを
考えて1日1日やっていかなあかん 
まあ
いきなり脅かしてしもたけど
ママさん相撲も暇を持て余した
ママさん連中の遊びみたいに見られ勝ちやけど
そのぐらいの気持ちで土俵あがらんと
ええ思いはでけへんし
お金稼ぐためにやってる人でも
ほんま必死でやったはる」


よしえの話を聞いてるうちに

ほかの3人のメンバーが廻し姿で武道場に入ってきた

その中にメガネを掛けたままの人もいた

それを見たよしえは
「まきこ、相撲するときはメガネとってきい
前も言うたやろ」
大きな声で注意した

「今日は
新しく来てくれた人の自己紹介あるから
まだつけてていいわ
しっかり顔を覚えるねんで
あんたと同い年らしいわ」
そう聞いて
かえでの目線はその若いメガネの女の方に向いた

そのメガネの人はかえでと同じく
150センチそこそこの身長で
カエデとおなじく
産後太りなどでのった脂肪が落としきれておらず

といった体型の
若い女
ショートヘアの黒髪にメガネ


顔だけ見てると
体育会系の部活の女子高生にも見えそうだが
周りの人達が
引き締まったアスリートやモデルのような体型をしているのに

その人だけ洋梨のように緩んですこしお腹が出た体型をしていて
浮いて見えた

よしえには今のところ歯が立たないが
この人となら互角に戦えるかもしれない
そんなことも考えながら

見ているとメガネの女と視線が合った

   



かえでが初めての日ということもあって
監督を務めるよしえに紹介されて
それか自己紹介からかえでの自己紹介からみんなの自己紹介が始まった

「はじめまして宅和かえでです
よしえさんから誘ってもらって
今日ここに来ました。
大相撲とかお相撲のことはまだよく分からなくて
まだお相撲にはそんなに興味はないんですが
ボクシングやK-1は大好きで
家でよく見てます
最推しは武尊選手です
子供の養育費を稼ぎたいので頑張ります
よろしくお願いします。」

率直に素直に自己紹介を終えると
メガネの女からシラケたような
冷たい目線を感じた

そして
何人かの自己紹介が終わり
自己紹介がそのメガネの女の番になった

「山岸あおいです
出身は大分県ですが
結婚を機に奈良県に来ました。
私は子供の頃から大相撲を見るのが好きで
この春に子供が保育園に入ったのを機に
自分でも相撲を取ってみたくなり
始めました。
好きな相撲部屋は九重部屋で
尊敬する人は、同じ大分県出身でもあり
現役時代につき押し相撲で
相撲の魅力を私に教えてくれた九重親方です。
はじめてまだ3ヶ月で
弱いですが、つき押し相撲を磨いて強くなっていきたいのでよろしくお願いします。」


そして練習が始まった
まずはみんなで土俵を囲んで
柔軟運動から始まり
腕立て伏せを行ない
そのあと四股をふみ
土俵を横切るようにすり足を行い
それから YOUTUBEでみてたほかの相撲クラブの練習のように
先輩の胸を借りてぶつかり稽古でもするのかと思ったら

「じゃあ、かえでちゃん 相撲取ってみよか
あおいちゃん、相手してあげて」

よしえの指示が飛ぶ
相撲クラブの練習はもっといろいろ基礎的な練習を
積んでから初めて取り組みをやると思っていたので
かえでは内心戸惑った

それでも
今一番戦いたい相手といきなり戦えることに
かえではわくわくした


そして
かえでが土俵に入ると
あおいもメガネをパイプイスにおいて
土俵に入ってきた

入るといきなりにらみつけてきたので
カエデもよしえに言われたことを思い出しにらみ返した

そして立ち会い

かえでは組かかろうと前に飛び出すと
あおいは
身体だけ当たってきて
カエデを跳ね飛ばし
それから
胸に肩に頬に
こきざみに張り手を繰り出してきた
かえでも負けじと
あおいの頬や肩に張り手を打ち返すも
打ち負けるかたちで
土俵の外に押し出された

そして
2番目の取り組みでは
組かかってきたカエデに対して
あおいも応えるように組み止めて応えて
マワシをつかみ合って組み合う格好に
なったが

それでも
あきらめずに
また、かえでは
挑んで行ったが


そこは二ヶ月の経験の差なのか
組み勝ったあおいがカエデを投げ飛ばし
土俵にたたきつけた

それでも挫けずにまた
かえでは土俵に上り
こんどは
女子相撲の軽量級の選手がやっていたように
低く潜り込んで
片足を取りに行こうとしたが
肩を両手でつかれ
また潜り込もうとするも
両手を引かれて
地面に送り込まれる形で
土俵に倒れた

そして
またかえでは
挫けずにあおいに挑む

こんどは普通に組合になると思われたが
胸と胸を合わせた状態で
力比べを仕掛けてきたとかえでは思ったが
あおいはかえでの廻しから両手を離し
押し合いながらしゃがみこむように少し体勢を低くし
かえでの右足をつかんで引き上げ
かえでを地面に叩きつけた

そして
倒れたかえでに手を差し出し引き起こすと
「宅和さん!
さっきやろうとしたのあれよね?」
したり顔で話しかけてきた


そして見ていたよしえから
「2人はここからは休憩しながら
先輩らの相撲を見学しとき 」
と 声が掛かった

それから2人の取り組みの講評を始めた
「あおいちゃん  いろんな技試すのはえぇけど
今日、お相撲始めたばっかりの人やから  
もうちょっと考えたり」

「かえでちゃん、いきなり先輩と相撲するの
怖かったやろけど  4番も良く取りきったな
でも
身体の外側からの張り手は大相撲以外は反則や
張り手は体の内側から
肩より外に手が出えへんようにやり 」

そして
よしえを含めた3人の古参の先輩たちの申しあいが始まった

かえでとあおいの取り組みを見ながら談笑していたのとは打って代わり
真剣な表情で土俵に入った
効果的にはげしく組み合い

代わる代わる
激しい取り組みが行われ
張り手の効果的な使い方や
駆け引きなど
身内の試合とはいえ
かえでには
すごく学ぶことの多い時間となった。

「あおい、いつのまにかいろんな技覚えてきよったな
何回か、他のクラブとかと
入ったばっかりのメンバー集めて
合同練習やってるねんけど
そこで仲良くなったいう
やよいちゃんの影響かな
あの子は舞の海とか宇良とか
技の種類多い力士好きらしくて
最初は互いに気に食わんかったらしいねんけど
何回かバチバチに対戦して
知らん間に偉い仲良~なりよったわ
かえでちゃんもそんな仲間ができたらええな」
帰りの車中で
よしえからそんな話を聞いた


千代大海が好きなのに
あんなに色々技を使ってきたのは
そういう事だったのかと
納得がいった

そうして 
それから計5回の練習を経て
迎えた 大会前
最後の練習

かえでも少しずつ相撲に慣れ始めるにつれ
昔、ソフトボールの1番バッターとして鳴らした脚力を活かした相撲を身につけ始め

あおいとは少しずつ互角に相撲が取れるようになり
そのほかの先輩たちにもたまに勝つようにもなってきていた。
かえでとあおいは共に団体戦では先鋒を希望し
それを巡って練習中、激しく火花を散らし合う間柄になっていた
まだ勝ち星ではあおいが専攻していたが
日に日に力をつけるかえでに
あおいも競争心を掻き立てられながら練習に励んでいる
よしえたちもそんな2人の競争を大いに歓迎しながらも
どちらを先鋒に据えるのかを
大いに頭を悩ませていた

そして
練習の最後に
かえでとあおいによる一騎打ちのような
三番稽古が組まれた

1番目は立ち会いからあおいの得意の突きを封じるように勢いよくあおいの懐に飛び込み
自慢の脚力であおいを押し出したかえでが
勝ち
 
2番目は
立ち会いで肩をつき
かえでのバランスをくずしたところて
小刻みに張り手を打ち込み
かえでを押し出して
あおいが勝ち

3番目は
かえでもあおいもぶちかまし浴びせあって
から
激しく突っ張りを撃ち合い
かえでの張り手が
あおいの鼻に当たった反動で
あおいが土俵に手をつき
あおいが制し

4番目は
レスリングように肩を前にして組み合う格好で
右左に
上に下に
揺さぶり合う格好になり
最後は
先輩の意地を見せるかのように
あおいが
かえでを押し出して制し

5番目は
かえでもあおいも息絶え絶えになりながら
胸と胸を合わせてくみあい

組合ながら
押し出すかに思われたが
ここでもあおいが意地の掛け投げで
かえでを土俵に転がして
勝負をものにした

「はいみんな
大会前、最後の練習お疲れ様
団体戦メンバー発表するわね

この一言で
ここまでのあおいとの先鋒争いが
一先ず閉幕した

「先鋒  山岸あおい
 次鋒  宅和かえで
中堅  曽我  ゆき
副将   山田かずこ
大将   川端よしえ
この形でいくからよろしくね」







迎えた大会当日
まずは団体戦
中学の頃やっていたソフトボールで1番を打っていたこともあり
先鋒を希望していたが
同じく先鋒を希望していた山岸あおいに僅差で競り負けける形になり  
団体戦には次鋒として出場することになった
今日も言えまで迎えに来てくれた

家に着くなり

「かえでちゃん、忘れ物してへんかカバン見さして」
と強い調子で迫ってきた

初めての参加ということもあり
廻し、ゼッケン、選手証明カードなど
入念に忘れ物検査をされた
5人しかいないから1人でも欠けたらという
思いがヒシヒシ伝わってきた

前にも
初めての人が葛城相撲クラブのゼッケンを忘れてきて
そのまま団体戦が不戦敗になったことがあったらしい

それから車の中で団体戦のメンバー決めの話になった

よしえ曰く
「前までは個人戦のあとに団体戦だったから
個人戦の成績次第では
かえでちゃんに先鋒お願いする可能性もあったんやけど
最近、ママさん相撲する人増えたから
人数多くて時間のかかる個人戦があとになってもうた」
との
ことだった
さらに詳しく聞くと

団体戦は奈良県なら4つとか
神奈川なら10とか11とか
だいたい決まった数のチームが
5人と決まった人数で参加していて
その分
時間が読みやすいというのもあるが

個人戦は
各クラブの
団体戦メンバーから漏れたメンバーも含めて
基本的にクラブに所属してる人は全員がエントリーし、
相撲クラブには所属しておらず
個人戦だけ参加する
一般参加の人もエントリーしてくることから

大人数になり
時間がかかることも多いので
団体戦を午前にして
個人戦を午後にする
都道府県が多いのだという

また
静岡や鹿児島など
相撲が盛んで
参加人数や参加チームが
共に多い地域では
団体戦と個人戦を別の日に開催する地域もある
とのことだった

あれこれ話したり聞いたりしているうちに
車は奈良市内の大きな公園の駐車場に到着し

会場である体育館に入ると
まわし姿の女たちの熱気で溢れていた

ウレタンの土俵が本土表を中心に5つ敷かれ

まわりに役員用の長つくえ等が置かれた本土表と

そのほかの4つの土俵は
個人戦の予選で使われるものだが
午前中の団体戦まではウォーミングアップ用に
各クラブに1つずつ割り当てられた練習スペースのようになっていた

かえでもよしえに連れられてマワシ姿になり
葛城クラブの面々のいる土俵周りでウォーミングアップを始めた。
いつものマワシに「葛城」という文字の入ったゼッケンをつけると
なんか特別な感じになりいつもより気分が高揚しているのを感じた。

周りの女性たちを見渡してみると
裸にマワシ姿の女性たちに
むしろ、おっぱいやお尻が大きくせり出して
くびれもしっかりあり
そのくせ無駄な贅肉も目立たない
モデルのような女性がたくさん目についた。
かえでは相撲は太った人のスポーツと思い込んでいたが
女性の相撲の美容効果のすごさに驚いた。


またいろいろ会場を見渡してみると、上下スラックスの女性が何人か会場を歩き回ったり
役員席で座ってるのを見つけ
よしえにきいてみた
「あれは今日の試合の審判さんやな
よその県の相撲クラブの人でもあるんやけど
心証悪くすると不利な判定されてもうたりもすることあるから
あったら挨拶したりして
愛想よく接してね。
わたしもたまに他の県の審判にいくねん」

「相撲連盟のおじさんたちちゃうねんな」
「ママさん相撲はじまった最初のときはそうやってんけど
やっぱり、あんまり私らの相撲を男性にまじまじ見られるの恥ずかしいわ
いうことで
女性の審判欲しいな言うことになってんけど
素人はやりたがらへんけど
こういうふうに相撲やってる女性は
他の県の大会を見に行く目的とかでやりたがる人は多かってん
それに審判も
ええ値段の手当は入るねんで」

よしえは手でお金の丸をつくって説明してくれた

審判も
パートみたいな感じになっていたのを知り、かえでは驚いた。

このママさん相撲は
主婦たちの単なる享楽に見えて
いろんなところでいろんなお金が動いてるようだ




そして
団体戦1回戦が始まった
相手は生駒クラブ
葛城クラブと同じくメンバーは5人ギリギリしかいない
大阪にほど近いベッドタウンの町に本拠地を構え
人が集りやすい立地に位置していて
人口が多めの地域なので
一時は20人以上で活動して
団体戦には4チームに別れて参加したりもしていたのだが

最近、勝ち目録の金額の改定で自治体毎の格差ができたことにより
多くの選手が大阪などのクラブに移っていくなどして流出し
今日は5人ギリギリでの参加となったようだ

そして相手側の控え席を見てみると
一際、胸が大きくて
お腹の贅肉もで目立つ女性が
選手たちをあつめて指示を出しているのが見えた
よしえよりもかなり若いがどうやら監督も務めているようだ

先鋒のあおいが土俵前でまわしをパンパンたたいて土俵にはいり
オレンジの布地に生駒というゼッケンのはいった廻しを身に着けた相手の先鋒と
向き合った
相手の先鋒も
まだ体ができきっていない
小太りの体型で所作のぎこちなさから
入って日が浅いことが
感じ取れた

そして
取り組みが始まると
あおいはいつもの張り手から入るつき押しスタイルではなく

相手と組み合うスタイルで
相手と胸を合わせて押し合った
太った女性同士の相撲って
こんなに胸やお腹が押し潰しあって脂ギッシュなのかと
脂ギッシュなのかとかえでは見入った

力比べの最中に何かを見切ったように
相手の足を
引っ掛け
相手を土俵に転がし1勝目

続く
スリムというより
かなりやせ細った相手の次鋒との試合では
相手を真っ直ぐに押し出し
2勝目

そして
相手の中堅との試合も難なく寄り切り
3勝目

迎えた
4戦目
相手は
これまでの3人より少し筋肉質で
いかにもかえでが始めるまでに
抱いてた相撲の人のイメージに近い体つきをしていた

「あおい、こないだの初心者相撲でなかなか
勝てなかった相手ね
どうやって行くのか考えて」
よしえの声が飛ぶ

「分かってます
考えがあります 」
とあおいが返す

そして始まった取り組み
あおいは
相手の中堅にぶちかましを仕掛け
相手の体制をくずし
相手の顔や肩や胸に張り指しを加え

相手もこれに応戦して張り手を
顔や肩などに当ててくる

そして
しばらく打ち合ったところで
あおいはボクシングなどのKOのように土俵に崩れ落ち

抱き上げて助けに来たよしえに
「やれるだけのことはやりましたよ  」
と話し
よしえも
「よく、がんばった、よくがんばった」
抱きしめてから
土俵を降り

いよいよ
かえでの出番が巡ってきた
かえでは

いきなり強そうな相手だけど
どうしよう 


思ったが
組み合いを挑んで

左右に揺さぶり回して
動き回り
相手がバランス崩したところを
片足を捕まえて

奇跡とも言える勝利を上げて
相手の大将との試合にこまを進めた

やっぱり
さっきの胸の大きな女性がでてきた
「かえでちゃんいつもどおりね」
よしえからも声がかかる

かえで正面から組みかかって挑むも
相手の大将のそこはかとない
気迫の前に押し出され

相手大将は鬼気迫る勢いで
中堅、副将と
なぎ倒し

よしえとの大将同士の対決に持ち込んだ
相手大将と土俵中央であたると
アッパーパンチのように下から回し込むつき押しを
相手の肩や頬などに
激しく張り手を打ち込み
相手の大将の渾身の張り手を打ち込み
打ち合うような形になってから
相手大将の女がバテ始めたのを感じ取り
相手の女の廻しを
掴みに掛かり
土俵外に投げ飛ばして
よしえが大将同士の1番を制した

敗れて涙する相手の大将を抱き起こして
労うような声を掛けて 
抱擁を交わしてから


よしえは審判の前に蹲踞し勝ち名乗りを受けた

こんな人が率いるクラブに入れて
よかったと
なんとなくかえでは思った

そして
迎えた決勝戦
優勝常連の若草相撲クラブとの対戦になった。

深緑の布に若草と入ったゼッケンの女性たちからはいかにもというようなオーラが漂っていた

Tシャツ短パン姿の若いメンバー4人が
水やタオルを持っていったり
廻し姿の選手のアップを手伝ったり
甲斐甲斐しく動き回る姿が見えた

きっと
団体戦メンバーに入れなかった人たちだと
思った。
あれを見ると試合に出れている自分は恵まれているし
あの人たちのぶんも頑張ろうと思った。


さっきの生駒クラブとの試合で4番もとった
あおいは休ませるというよしえの考えで副将に
まわり
副将だった曽我さんが先鋒にという
登録変更を行った

副将から下ろされる形になった
曽我さんは

「ママ~次は勝ってね」

かえでより4歳年上の28歳
小学校3年生の息子さんと保育園児の娘さんの声援を受けながら土俵に入った

「ゆき、落ち着いて」
よしえから声が上がる


ゆきは
相手の先鋒の女をぐるぐる引きずり回して
なぎ倒して
まずは
一勝をあげた

どうにか勝ってほっとした表情で
まわし1枚だけ身にまとった胸に滴る落ちるのを見て
母親ならではの美しい裸を見た気がした

そして
副将を外された意地を見せるかのように次鋒の若い相手も激しい突き押しで押し出すも

つぎの中堅との試合で力尽き

かえでも果敢に挑んで行ったが
全く歯が立たずに
土俵の外に運ばれ  

中堅も敗れ

副将に大抜擢された
あおいが
あと一歩のところまで
追い詰めるも敗れ

早くも大将のよしえの出番になった

よしえが意地の押し出しで中堅との戦いに勝利を納めるも

次の副将戦にやぶれ


葛城クラブは敗退となった


「あーーーーー))ーー
悔しーーーーー
負けたーー)ーーー
これが全国の壁なんやな」
とよしえが悔しそうに言った







そして
昼食を挟んでの個人戦が始まった
今回は
個人戦は
一般参加に団体戦のメンバー外だったメンバー
含めて約50人が
参加するようだ

奈良県大会は
各クラブの監督たちの話し合いで
トーナメントの最初の方は
初めて1年以内の若いメンバーと
何年も相撲をやっているメンバーは
対戦が当たらないように
工夫されている

くじ引きのはこを分けているのだ
かえでは53番 あおいは39番を引き
あおいとの対戦は3つほど勝ってからに
なりそうだ

あおいと一緒に初心者ゲームと呼ばれる
右側の土俵に行くと
さっきTシャツ姿で団体戦に出るメンバーを手伝っていた
若草相撲クラブの若いメンバーも廻し姿で
集まっているのが見えた

まずはあおいが御所クラブのメンバーとの試合になんとか勝ち

取り組みが進んでいくと
若草クラブのメンバーのうちの2人はは
それぞれに生駒クラブのメンバーと対戦し
貫禄の勝利を収め

かえでは
一般参加の
いかにも選手証をもらったばかりの女性を優しく押し出して勝利し

2回戦進めていくと
早くも若草相撲クラブ同士の個人戦が
始まった
さっきまでは
一緒に水やタオルを持ってきたり
仲良さそうに手伝っていた2人なのに
土俵に入るとライバル同士で
敵同士という事なのか
立ち会いから激しく睨み合い

始まるやいなや
まるでケンカかのように
激しく顎元や頬や
胸などを張り合い

廻しを掴み合い組みあいに移行してからも
組合ながら相手のとくいな技に持ち込まれるのを
組み替えたりしながら防ぎ合い

さいごは
土俵のウレタンにカカトををひっかけたほうがバランスを崩したすきに
相手に押し込まれて
意地と意地がぶつかり合う長い相撲に決着が着いた

同じクラブ同士でもこんなに激しくなるとはと感じ入ると同時に
同じクラブだからこそ
団体戦メンバーをあらそつたりするようになると
敵以上に敵になるのかと

その同門対決は
かえでの心に強烈ななにかを残した


かえでは生駒クラブの中堅だった若いメンバーと対戦し
胸を合わせて組み合った末
掛け投げを決めてどうにか勝利し

3回戦
あおいは
以前、初心者練習会で仲良くなった
若草クラブの佐久間やよいとの対戦になった
2回戦が始まるまでは仲良く話し込んでいたのに
対戦が決まるとたがいプツリ話さなくなった

そして
土俵外からたがいに激しく睨み合い

意地と意地をぶつかり合わせた

試合はレスリングのように肩を前にして組み合う形で進み
あおいがやよいの後ろ回しを掴んで引き落としで勝利した

かえではさっきの若草クラブ同士の対決で勝利した女に気迫で圧倒され
この大会の取り組みを終えた。

そして初心者リーグの決勝戦は
あおいと
若草クラブの片岡はるなに決まった

あおいとはるなは
ぶちかましあってから
張り手の打ち合いに始まり
ふいのかち上げなどでバランスを崩されかけたりするも
あおいも意地で踏ん張り
崩れかけたところで掴んだ相手の女の廻しをはなさずに持ち続け
その廻しをから 
相手に打った投げが決まり
辛くも勝利した。    

そして
本土表に戻ると

さっき副将を外された
曽我ゆきが 
激しい組み合いの末に
よしえを下し

準決勝であおいの対戦相手として待ち構え

若草クラブの絶対的エースと目される
秋元ゆりかが
同じく優勝候補の
御所クラブ
屋久しおりを土俵に沈め


あおいとゆきによる
葛城クラブの新旧副将対決の取り組みが始まった
この勝負は激しい張り手の打ち合いから始まり
気迫の差で
ゆきが勝ち

全国常連の秋元ゆりかとの
決勝戦に臨み

張り手を掻い潜って組み合いに持ち込まれ

さいごは足取りをあざやかに決められ

ゆりかが絶対女王としての貫禄を示した1番なった。

葛城クラブは
団体戦では優勝を逃したが
ゆきとあおいがベスト4まで勝ち残ったことにより

個人としての全国大会の参加権を得た

かえでは
身体だけでなく
闘争本能をも裸にして闘う女たちの気迫に
終始ひりついた心持ちで
初めてのママさん相撲の大会を 終え
 
次はあおいと
大会本番で戦って勝てるようにと
より 本格的にこの相撲にのめり込んでいくのだった





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