漁業で栄えた房総半島に浮かぶ寂れた小島の浜辺には肌も露わな20代から40代の女達が
100人
大金欲しさに集まっていた
島は島内を挙げて全面協力のこの大規模なテレビ番組の大型企画により久方ぶりに若い活気に包まれていた
荻原さなえも制作会社が押さえた宿をあとにし
集合場所の浜辺にむかっていた
普通の日曜日の撮影で
翌日の仕事がキツいかもしれない
でも、この日のために水泳の練習も積み
そのほかの競技の特訓を重ねてきた
なんとしても優勝賞金1千万円を手にしたいと考えていた
少子化も進行が著しく
その改善のために裸やエロといった規制が大幅に緩和されたこの時代
この企画には大企業含め
多くのスポンサーがついていた
よって副賞や各競技毎のボーナスも
現金の他、車や高級ジュエリー等
まるでプロゴルフのトーナメントのような絢爛豪華さを誇る品揃えになっていた
今回で3回目の放映になったこの番組
女たちの多くは熱心な視聴者であり
この番組のお陰でスポーツジムへの女性の入会が微増に推移し
この番組を意識した講座を企画し始めるスポーツジムも現れ始めてきた
この番組に参加する女達には
優勝賞金1千万円のほか
各競技毎のボーナス及び
各競技毎の出演料も設けられている
なぜ 競技ごとに出演料なのかというと
競技の特性上
すべての競技に100人の女たちを参加させることはできないので
競技ごとに人数を絞って行っていく方式だからである
まず最初のスイムとランは一律3万円が支給され
その上位30名のみが参加できる
屋内でのかるた取りでは
10万円が支払われ
かるたの勝者15名による相撲の総当たり戦では30万円が支払われ
上位2名による優勝者を決めるレスリングでは35万円が支給され
優勝賞金として100万円が別枠で授与される
また各競技等で目立った参加者には この他に各スポンサーから
自社製品等が送られる
この毎年、夏に放送されるこの番組に出ることは多くの女性たちの密かな憧れの的ともなっている
女たちは 何個も用意された着替えようテントで産まれたままの姿になり
太ももに自分のゼッケン番号のボディペイントを施し
スタート地点の浜辺に集まっていた
そして まもなく鳴り響いた合図の号砲とともに
一糸まとわぬ女体を揺らめかせながら
ここから砂浜の別の地点まで泳ぎ
そこで水分を受け取ってから浜辺をゴールの旅館前の関門地点まで走り抜く
関門地点では30名到着した時点で閉鎖されることになっている
そして
大広間でのかるた競技に臨む
スイムとランを終えた女たちは
息付く間もなくこの競技に臨む
対戦は上位15人と下位15人が当たる仕組みになっており
上位15人は蒸し暑い中苛立ちながら待っている形となり
下位15人もここまでの挽回に燃えてのぞむので
その大広間は独特の殺気を帯びる
札が読み上げられると
す・・・ぱんと
札を見つけ出してさらう音だけがこだましていた広間の様子も
少ない札をめぐって
体がぶつかり合い
「いまのあたしがとりました」
「いえ あたしです」
「あなた 遅かったからあたしに優先権あるでしょ」
「それとこれとは話が別でしょ」
口頭でも激しいやりとりが至るところで聞かれるようになる
かるた競技に於いて 審判はつかず
その判定で揉めた場合は
各自の合議でとりなすこととなっており
ここでの怒気をおびた
裸の女同士のやりとりも
この番組の見どころのひとつとなっている
こうして決まった15人の相撲参加者は
まわしを受け取り
しばしの休息と食事の後
マイクロバスに乗り込み
特設の土俵に移動する
バスの中では
ここまでの疲労と周囲への敵対意識から
重い沈黙に包まれ
土俵に集まる
そして総当りの相撲競技に入る
この取り組みは上位2人が決まるまで続けられ
100人から15人に絞られた女たちによる気力を振り絞った取り組みが繰り広げられ
最後のレスリングという名前の掴み合いの決闘の儀式が行われた
相星りつこはどうにかゴールの関門をギリギリ通過し
かるたでもカラガラ勝利し
最後の根性比べのような相撲を13勝1敗で乗り切り
ここまで勝ち上がってきた
その1敗を喫した相手が最後の決闘の相手のオンナだ
最後のレスリングは
特設のたいまつの炊かれた会場に場所を移して行われた
しめこみが苦しかったまわしから解放され
裸で対戦相手と向き合う
対戦相手は同じ宿だった
中上きよえ
昨日 宿で仲良くなった女とまさか
こんなかたちでやりあうことになろうとは
りつこときよえは
まず力比べから入り
激しく転がりまわり
主導権を奪い合い
間合いを探りあった
これまでの疲労で意識朦朧としたなかでの戦いで
お互いへの闘争心だけが意識をつなぎ止めていた
そして
勝負は
間合いの主導権を得たりつこがきよえを締め上げる形で決着した
こうして
女たちの夏の祭りは
幕を閉じ
例年高視聴率を稼ぎ出し続ける
大金欲しさに集まっていた
島は島内を挙げて全面協力のこの大規模なテレビ番組の大型企画により久方ぶりに若い活気に包まれていた
荻原さなえも制作会社が押さえた宿をあとにし
集合場所の浜辺にむかっていた
普通の日曜日の撮影で
翌日の仕事がキツいかもしれない
でも、この日のために水泳の練習も積み
そのほかの競技の特訓を重ねてきた
なんとしても優勝賞金1千万円を手にしたいと考えていた
少子化も進行が著しく
その改善のために裸やエロといった規制が大幅に緩和されたこの時代
この企画には大企業含め
多くのスポンサーがついていた
よって副賞や各競技毎のボーナスも
現金の他、車や高級ジュエリー等
まるでプロゴルフのトーナメントのような絢爛豪華さを誇る品揃えになっていた
今回で3回目の放映になったこの番組
女たちの多くは熱心な視聴者であり
この番組のお陰でスポーツジムへの女性の入会が微増に推移し
この番組を意識した講座を企画し始めるスポーツジムも現れ始めてきた
この番組に参加する女達には
優勝賞金1千万円のほか
各競技毎のボーナス及び
各競技毎の出演料も設けられている
なぜ 競技ごとに出演料なのかというと
競技の特性上
すべての競技に100人の女たちを参加させることはできないので
競技ごとに人数を絞って行っていく方式だからである
まず最初のスイムとランは一律3万円が支給され
その上位30名のみが参加できる
屋内でのかるた取りでは
10万円が支払われ
かるたの勝者15名による相撲の総当たり戦では30万円が支払われ
上位2名による優勝者を決めるレスリングでは35万円が支給され
優勝賞金として100万円が別枠で授与される
また各競技等で目立った参加者には この他に各スポンサーから
自社製品等が送られる
この毎年、夏に放送されるこの番組に出ることは多くの女性たちの密かな憧れの的ともなっている
女たちは 何個も用意された着替えようテントで産まれたままの姿になり
太ももに自分のゼッケン番号のボディペイントを施し
スタート地点の浜辺に集まっていた
そして まもなく鳴り響いた合図の号砲とともに
一糸まとわぬ女体を揺らめかせながら
ここから砂浜の別の地点まで泳ぎ
そこで水分を受け取ってから浜辺をゴールの旅館前の関門地点まで走り抜く
関門地点では30名到着した時点で閉鎖されることになっている
そして
大広間でのかるた競技に臨む
スイムとランを終えた女たちは
息付く間もなくこの競技に臨む
対戦は上位15人と下位15人が当たる仕組みになっており
上位15人は蒸し暑い中苛立ちながら待っている形となり
下位15人もここまでの挽回に燃えてのぞむので
その大広間は独特の殺気を帯びる
札が読み上げられると
す・・・ぱんと
札を見つけ出してさらう音だけがこだましていた広間の様子も
少ない札をめぐって
体がぶつかり合い
「いまのあたしがとりました」
「いえ あたしです」
「あなた 遅かったからあたしに優先権あるでしょ」
「それとこれとは話が別でしょ」
口頭でも激しいやりとりが至るところで聞かれるようになる
かるた競技に於いて 審判はつかず
その判定で揉めた場合は
各自の合議でとりなすこととなっており
ここでの怒気をおびた
裸の女同士のやりとりも
この番組の見どころのひとつとなっている
こうして決まった15人の相撲参加者は
まわしを受け取り
しばしの休息と食事の後
マイクロバスに乗り込み
特設の土俵に移動する
バスの中では
ここまでの疲労と周囲への敵対意識から
重い沈黙に包まれ
土俵に集まる
そして総当りの相撲競技に入る
この取り組みは上位2人が決まるまで続けられ
100人から15人に絞られた女たちによる気力を振り絞った取り組みが繰り広げられ
最後のレスリングという名前の掴み合いの決闘の儀式が行われた
相星りつこはどうにかゴールの関門をギリギリ通過し
かるたでもカラガラ勝利し
最後の根性比べのような相撲を13勝1敗で乗り切り
ここまで勝ち上がってきた
その1敗を喫した相手が最後の決闘の相手のオンナだ
最後のレスリングは
特設のたいまつの炊かれた会場に場所を移して行われた
しめこみが苦しかったまわしから解放され
裸で対戦相手と向き合う
対戦相手は同じ宿だった
中上きよえ
昨日 宿で仲良くなった女とまさか
こんなかたちでやりあうことになろうとは
りつこときよえは
まず力比べから入り
激しく転がりまわり
主導権を奪い合い
間合いを探りあった
これまでの疲労で意識朦朧としたなかでの戦いで
お互いへの闘争心だけが意識をつなぎ止めていた
そして
勝負は
間合いの主導権を得たりつこがきよえを締め上げる形で決着した
こうして
女たちの夏の祭りは
幕を閉じ
例年高視聴率を稼ぎ出し続ける
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